お墓は多様化し、選べる時代に。変容するお墓のいろいろを葬儀社紹介の葬儀支援ネットがご案内

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お墓も選べる時代に

多様化しているお墓

お墓というと、お寺の境内地や、公営あるいは民営の大きな霊園にあって、一定の広さに仕切られた土地に墓石などが建っているかたちや、きれいに芝生が植えられた広い土地に、均等の間隔で墓碑が並んでいるかたちのものを思い浮かべる人が多いと思います。

これらは、いずれも「墓地区画」として整備された一定の土地に対して、永代使用料を支払って使用権を得て、自分で墓石などを建ててお墓として整える方式です。永代使用料がお墓の価格になるわけですが、「永代」ですから子々孫々代々継承して、その家のお墓として使われることを前提にしています。「家墓」「代々墓」などと言われる、日本では伝統的なお墓のスタイルです。

しかし最近は、こうした伝統的・一般的なお墓とは違うかたちのお墓が多種登場してきています。
その背景には核家族化が広がり、お墓の継承が難しくなってきた社会変化があります。少子化が進み、子どものいない夫婦だけの家庭や生涯独身で過ごす人も増えてきました。また、子どもがいても、老後の世話や死後の墓守などを子どもに背負わせたくないという人も増えています。

こうした事情を反映して、葬儀と同様にお墓も選べる時代になってきたのです。以下では、いろいろなお墓についてご案内します。

伝統的なお墓のメリット・デメリット

一定の広さの墓地区画に墓石・墓碑を建てる伝統的なスタイルのお墓を新規に求めるには、寺院墓地公営墓地(公立霊園)民営墓地墓地(民間霊園)によってそれぞれに条件は異なりますが、いずれの場合も、区画の永代使用料と墓石代・工事費が必要です。首都圏大都市周辺では、平均300~400万円ぐらいの予算が必要とも言われますから負担は高額になります。

また、このかたちのお墓は家単位で代々継承されることを前提にしていますから、継承者がいることが新規取得の基本条件になっています。その場合、単身者や子どもがいない方は取得が難しいのが現実です。

お墓の所有者(永代使用権者)が亡くなるなどしたときに、そのお墓を継承することは民法397条で財産(遺産)の相続とは別のこととされ、「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」と規定されています。「慣習に従って・・・」ということから、長子(一般には長男)が継ぐ例が多いのですが、同法同条では「被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する」となっていますから、お墓の所有者が生前に指名していれば、直系の家族でなくて、また姓が違っていても継承することができます。つまり、子どもがいなくてもあらかじめ決めた継承者があれば、問題はありません。

上記のような費用や継承者の問題がクリアできれば、整備された霊園の墓地区画にお墓を求める伝統的スタイルは、気に入った景色・環境を選べることや、いったんお墓を持ってしまえば、家族もいずれはそこに入ることができるという安心感を持てることなど、大きなメリットがあると言えるでしょう。

また最近では、一部の民営墓地でペットも家族と一緒に納骨できるという墓地区画も登場していますから、人間だけでなくペットも家族の一員とされている方には魅力的でしょう。

子どもや継承者がいなくて安心な永代供養墓

お墓の新しいニーズに応えるとして、継承者を必要としない永代供養型のお墓が関心を集め、各地にできてきています。
お墓の世話をする身寄りや家族・近親者の有無にかかわらず、寺や霊園がお墓の維持・管理と追悼供養を恒久的に引き受けてくれるのが、永代供養型のお墓です。
こうした永代供養型のお墓は生前から契約できます。

永代供養型のお墓は、寺院墓地を中心に広がり、最近では民間の霊園にも登場しています。また、東京都や横浜市などの公立霊園でも計画や一部実施が進んでいます。
単身者でも入ることのできる個人一代限りの個人墓や、夫婦で入ることのできる夫婦墓、親子3人まで入ることのできる家族墓などの他、生前親しかった仲間同士で一緒に入ることのできる共同墓など、さまざまな方式のものが永代供養墓としてあり、費用負担も比較的リーズナブルなものが多いのが特徴です。

こうした永代供養型のお墓は、大別して個別埋葬型、集合・合葬型、そして納骨堂型に分けることができます。

個別埋葬型

個人墓、夫婦墓、家族墓といったものは、個人単位を基本とした個別埋葬型で、一墓あたりの面積は広くても1メートル四方程度です。墓石・墓碑の地下は単位ごとに仕切られたカロート(納骨スペース)になっているのが一般的で、ここに骨壺のまま遺骨が収納されます。
墓石は定型の素材・サイズのものを個別に建てるものや、プレート型の個別墓碑を用いるものなどが多く、デザインはさまざまです。

「永代供養墓」として一種のパッケージになっていますから、墓石やお墓のデザインを自分で選んだり、造ったりすることはできません。費用的には40~150万円ぐらいと幅がありますが、50~70万円(個人一霊)ぐらいが多いようです。

集合・合葬型

集合・合葬型の永代供養墓は、お墓のかたちが個別埋葬型とは異なります。
個人や夫婦・家族ごとに墓碑やカロートが設けられることはなく、供養塔と共同の墓碑銘板というデザインで、その地下などに納骨壇があり、一霊ずつ骨壺のまま名札を付けて納骨されるかたちが多いようです。

集合・合葬型の永代供養墓の場合の費用は5~30万円ぐらいと、こちらも幅が広いですが、10万円以下の場合は、カロートはなく、はじめから遺骨そのものを埋葬する合葬墓のスタイルが多いですから、事前に確かめておくのがよいでしょう。

納骨堂型

都市部の寺院では、納骨堂を永代供養型のお墓として提供するところも増えています。

納骨堂は、従来はお墓を建てるまでの間遺骨を保管する目的で利用されることが多かったのですが、近年はほぼ永代(33年期限が多い)納骨保管し、回向・供養も寺が責任を持って行うものの、遺族・近親者が参拝するのも自由という永代供養型のものが多くなっています。

こうした納骨堂の発展型で「堂内陵墓」という屋内型の墓地を具える寺もあります。数階建てのビルのような建物内にある点が違うだけで、個別に一定の区画と墓石を持った墓地と何ら変わらないものです。もちろん遺骨も収納できますし、焼香・参拝もできます。
  ただし、こうした寺院境内の納骨堂や屋内型墓地は、基本的には寺院墓地とされることから、その寺の檀家・門徒となることが条件とされるケースが多いようです。なお、こうした屋内型墓地は民間でも運営されているものがあり、それらは宗旨宗派は不問です。

永代供養の「永代」とは?

集合・合葬型を除いてほとんどの永代供養型のお墓の場合、遺骨は30~33年(それ以下のところもある)の間、骨壺で個別に納骨保管され、いわば個別に回向・供養されますがますが、その年限を経過したのちは合葬墓に移されて、以後合祀によって永代供養される仕組みになっています。
  ですから、個別埋葬期間内であれば、新たに「家墓」などを建てて移すこともできます。

集合・合葬型は、はじめから合祀される仕組みのものがほとんどですから、後でお墓を建てても遺骨を移すことはできません。あらかじめ十分な検討が必要です。

樹木を墓標とする永代供養墓

墓石、墓標の代わりに花木などを植えて、遺骨を直接埋葬する樹木葬墓も広がりつつあります。

遺骨を骨壺から出して直接土中に埋葬するのが一般的ですから、納骨用の地下カロートも必要なく、墓石も建てませんから費用負担は軽くて済みます。

樹木葬墓も永代供養型のお墓で、個別埋葬型のものと集合・合葬型のものがあります。生前から契約でき、東京都・横浜市では公立墓地としても開設されています。

お墓を持たないという選択肢

お墓は要らない、お墓は持たないという選択肢もあります。自分の埋葬方法として「墓は不要」と考える人が52%というデータ(2005年9月28日読売新聞)もあり、家単位のお墓だけでなく、お墓そのものを望まない人も増えてきています。

そうした「お墓不要」の葬送方法として代表的なのが散骨です。

散骨は遺骨を粉末状に加工(遺灰化)して、海や川、野山などの自然界に撒く方法で、自然葬とも言われます。

散骨することは、「墓地、埋葬に関する法律」が制定(1948年)されて以降ずっと、この法律に違反し刑法190条に規定された「遺骨遺棄」の罪になると受けとめられてきました。しかし、1991年にNPO法人・葬送の自由をすすめる会が「遺灰を海・山にまく散灰は、それが節度ある方法で行われるならば法律に触れることはありません」と主張して神奈川県相模灘沖で公然実施したのに対し、法務省、厚生省(当時。現厚生労働省)が事実上追認する見解を示したことから広まりました。

その後、散骨について法的に定めがされたわけではありません。しかし、北海道長沼町に開設された散骨場(ホロナイ樹木葬森林公園)をめぐる問題をきっかけに、複数の自治体で、特に陸上での散骨を規制する条例が検討されるようになり、2004年、厚生労働省も法律で墓地として認められた場所以外に散骨することは「明確に規制する」(平成16年10月22日 健衛発第1022001号)と、対応を変化させています。

こうしたことから、現状で問題なく行える散骨は、陸上ではひじょうに限られ、また海洋上でも相当に「節度ある方法」で行うことが条件となります。
海洋散骨の場合、沿海部では漁業者や住民に迷惑となりがちですから外洋まで船やヘリコプターなどで出る必要があり、費用もかかります。また、散灰もそのまま撒くと風に流され予期せぬところに運ばれ、その結果トラブルになることもありますから、水溶性の紙袋に入れてそのまま投じるのがよいとされています。

ただ、お墓を持たない、あるいは遺骨も残さないことは、逝く人にとっては自分の意思であったとしても、遺族や近親者・知人にとっては故人を偲ぶ場所、故人に語りかけることのできる場所がないことになり、喪失感が強まるというケースもあると耳にします。お墓は不要とするのも死後の選択肢のひとつですが、自分の死は、必ずしも自分一人のものではなく、残る人たちにも影響することですから、生前から家族との話し合いや検討が必要だと言えます。